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宮崎の子どもと母親の困り感に伴走する
「スマイルクラブ」「みやざき子どもサポートリンク」をご存知でしょうか?様々な特性を持つ子どもたちが多くなってきた昨今、そんな子どもたちを持つママたちに寄り添ってくれるそんな団体があるのです。
その団体の代表が辛島育代さんです。
今回はそんな彼女にインタビューさせていただきました。

突然ですが、支援する・支援されるって、とても危ういなあ、と私が感じていて。ともすると共依存になって、しかも問題があるのは支援する側の方、なのかな、なんて最近感じているんですよ。

なるほど。わかります。
うちはもちろん助成金もありだけど、自立していくことも目標にしています。
そういう方向で考えると、ボランティア団体「スマイルクラブ」もそうなりがち。私達が依存させてしまう要因にもなる。
うちはもちろん助成金もありだけど、自立していくことも目標にしています。
そういう方向で考えると、ボランティア団体「スマイルクラブ」もそうなりがち。私達が依存させてしまう要因にもなる。

ボランティアは都合がいい。使う側もそうだけど、する側にも責任感が生まれないよね。
同調圧力の原因にもなる。自分も楽しい・相手も楽しいというあり方が一番。そういう意味だとソーシャルビジネスのほうがすっきりするのよね。
同調圧力の原因にもなる。自分も楽しい・相手も楽しいというあり方が一番。そういう意味だとソーシャルビジネスのほうがすっきりするのよね。

そう、だから「みやざき子どもサポートリンク」はきちんとした仕事として確立したいとメンバーといつも話してます。「スマイルクラブ」ボランティア団体なので、わたしにとってはふたつのやり方ができるから、今、すごく安定しています。
活動を始めたきっかけ

活動を始めたのは?

長男がきっかけです。
家で育てているときは、「なんてユニークで面白いのだろう」ということだけだった。でも幼稚園などにおたより帳ってあるじゃない?それで「どうやらうちの子は先生たちを困らせている?」「なんでだろう?」と思い始めたのが最初。
子どもが大好きなのに、どんどん辛くなって来た。
家で育てているときは、「なんてユニークで面白いのだろう」ということだけだった。でも幼稚園などにおたより帳ってあるじゃない?それで「どうやらうちの子は先生たちを困らせている?」「なんでだろう?」と思い始めたのが最初。
子どもが大好きなのに、どんどん辛くなって来た。

そこから育代さんは子どもたちの特性についてゼロから勉強はじめた?

そう。知識まったくゼロだった。お恥ずかしながら発達障害という言葉も当時知らなかった。同じバスにのる仲の良いお母さんがとても詳しくて、そのお母さんにいろいろ聞いていた。
自閉スペクトラム症

「自閉スペクトラム症」という言い方をするんですよね。

今は「自閉スペクトラム症」の中に発達障害やアスペルガーが入っている。今は発達障害=自閉症スペクトラム。風邪の中に鼻風邪や喉風邪がある、そんなイメージ。
※今はわけていないようです。
※今はわけていないようです。

なるほど。自閉スペクトラム症とは簡単に言うと?

生まれながらに持った”脳の受け取り方・認知”にでこぼこがありますよ、ということ。感覚の入力と出力のアンバランスですね。たとえば出力として書くことにとても特化していたり、茂木さんのようにIQがとても高かったり、多動だったり。
茂木さんの講演会いったことあるんだけど、茂木さんの場合、じっとしていない。
茂木さんすごいなあと思ったのは「すべての個性は正解だよ」という言葉。
茂木さんの講演会いったことあるんだけど、茂木さんの場合、じっとしていない。
茂木さんすごいなあと思ったのは「すべての個性は正解だよ」という言葉。

茂木さんの時代は自閉スペクトラム症という言葉すらないよね?

変わった子?

ちょっと変わった子だよね?笑
ルールの中で

いや、それで良くない?
あの子変わってるけど、あれがすきだよね~でいいんだよね?
あの子変わってるけど、あれがすきだよね~でいいんだよね?

うん。茂木さんの場合は蝶。すごく蝶が好きだった。
これだけ発達障害増えているというけれど、多分世の中ルールが多すぎて目立っているだけだと思う。ルールの中で画一的なことをやると問題と言われる行動になる。実は環境が作り出しているというところも大きいと思う。
これだけ発達障害増えているというけれど、多分世の中ルールが多すぎて目立っているだけだと思う。ルールの中で画一的なことをやると問題と言われる行動になる。実は環境が作り出しているというところも大きいと思う。

それすごくわかりやすい。
例えば、みんながやっていることをひとりだけやらなかったりすると、周りから「ずるい」と言う声が上がるから出来ません、みたいなことって、どう思う?
みんながやっていることをみんながやらなければいけない、て考えは主体的じゃない。では自分はどう思うの?という考えのきっかけになるからわたしはいいと思うんだけど。
例えば、みんながやっていることをひとりだけやらなかったりすると、周りから「ずるい」と言う声が上がるから出来ません、みたいなことって、どう思う?
みんながやっていることをみんながやらなければいけない、て考えは主体的じゃない。では自分はどう思うの?という考えのきっかけになるからわたしはいいと思うんだけど。

「ずるい」という考えに至るのは負荷がかかっているときにそういう考えになるらしい。そういう言葉が出るということは負荷があるということ。
だから指導者が振り返る必要がある。
”きっかけ”ということで言えば、自分たちがやらされていることに対して「そういうものなんだ」という日本人特有のものに流されず「なぜ?」「どうして?」「これ必要なの?」という”きっかけ”を与えてくれる自閉症スペクトラムと言われる子どもたちは、とても考える力のある子たちだと思っていて、今までの教育のやり方がとても古いというメッセージをとても出してくれていると思っている。
だから指導者が振り返る必要がある。
”きっかけ”ということで言えば、自分たちがやらされていることに対して「そういうものなんだ」という日本人特有のものに流されず「なぜ?」「どうして?」「これ必要なの?」という”きっかけ”を与えてくれる自閉症スペクトラムと言われる子どもたちは、とても考える力のある子たちだと思っていて、今までの教育のやり方がとても古いというメッセージをとても出してくれていると思っている。
支援する側が変わる必要がある

今は、あたかも「合理的配慮」とか「特別支援」と言って子どもたちを支援していますよ、ということをやってはいるけれど、実は支援しないといけないのは教育全体の仕組み。

うん、最初に言ったように支援する側が一番変わる必要がある。

そう。どう対立せずに巻き込みながらどうやったら出来るかなあ、と。
学びがあるからこそ

育代さんは、言葉がとてもわかりやすいし、的確な言葉がすぐ出てくるからすごいなあ、と思う。
最初からそうだった?
最初からそうだった?

最初はぶつかりまくり!
私が思い込んでいたルールや常識を、幼い長男がひとつひとつガラガラと崩してくれた。自分の中の普通が壊れる。そんな事を繰り返していくうちに、そのちっぽけさを気づいた瞬間があって。
私が思い込んでいたルールや常識を、幼い長男がひとつひとつガラガラと崩してくれた。自分の中の普通が壊れる。そんな事を繰り返していくうちに、そのちっぽけさを気づいた瞬間があって。

息子さんが与えてくれたものはすごいですね。問題意識としていつも考えているからこそだと思う。不満しかないひとは不満しか出ないし。
子どもの役割ってすごい

ルールや決まりという言葉でぼんやりと刷り込んでわかったようにさせるその教育にものすごく危機感を感じるようになった。

麻痺させてるもんね。そのほうが扱いやすいし。

うん。麻痺させてる。恐ろしいことだよね。

洗脳と似てるかも。

うん…。

それを気づかせた子どもの役割ってすごいねえ。
成長

わたしも気が弱いほうじゃないから、最初は先生とぶつかったりして「まずかったなあ」と思った時期があった。

わたしの場合、言いたいことは言いたいし、それが相手への誠実な態度だと思っているんだけど、相手によっては必ずしもそれが正解じゃないんだなあ、と今更ながら思う。育代さんはそのたびに反省して成長してきたんですね。

自分の伝え方で人にそんな行動をさせてしまったのかなあ、と反省したりしたので。
わかってもらう努力をするべきだったなあって。
わかってもらう努力をするべきだったなあって。

だねえ、伝え方が9割らしいよ(笑)
(人に言えないんだけど…ww)
(人に言えないんだけど…ww)

支援

辛島さんがやっている子育て支援の対象って?

困り感がある親子ならなんでも!
診断があるとかそんなこと関係なく。
診断があるとかそんなこと関係なく。

親の困り感?子どもからの相談ってある?

子ども単体からの相談はないなあ。
子どもの困り感を親が相談してきても全然大丈夫。
以前、困り感を抱えていて、すでに成人になった子が来たことはあるよ。
子どもの困り感を親が相談してきても全然大丈夫。
以前、困り感を抱えていて、すでに成人になった子が来たことはあるよ。

スマイルクラブとみやざき子どもサポートリンクの違いは?

スマイルクラブは親子の会でボランティア。仲間同士の助け合いの場。
みやざき子どもサポートリンクは明確にしてて、理解と支援の普及。ネットワークの構築。
ゆくゆくはそんな子たちの居場所をつくりたい。
みやざき子どもサポートリンクは明確にしてて、理解と支援の普及。ネットワークの構築。
ゆくゆくはそんな子たちの居場所をつくりたい。

居場所、できるといいですね~。
今日はありがとうございました~~。
今日はありがとうございました~~。

こちらこそ~
まとめ
一貫して「現場主義」の辛島さん。当事者だからこそわかる、気づく、その視点で行政機関・教育機関と連携するべく日々奮闘しています。
言葉選びが的確で、しっかりしているイメージなのですが、実は可愛いうっかりもある方です。そんなところにすごく魅力を感じているわたし。
子どもに少しでも困り感を感じる保護者のみなさん、相談されてみてはいかがでしょうか?